近頃の日本では、毎年のように大きな災害が起きています。
自宅が倒壊や浸水などの被害を受ける可能性もあり、避難所へ滞在することも視野に入れておく必要があります。
しかし、避難所での生活を体験したことがある人は少ないでしょう。特に避難所での食事は、普段とはかけ離れた内容になることが多いです。
そこで、この記事では非常食を準備するうえで、避難所での食事を意識し、特に気をつけるべきことを3つご紹介します。ぜひ参考にしてみてくださいね。
とにかく水を準備する
被災直後にまず直面する問題は、水がないことです。
2018年7月の西日本豪雨で大きな被害を受け、一時期孤立してしまった宇和島市吉田町の避難所に取材をされた記事では、以下の記載がありました。
『みなさん口を揃えて、「豪雨の日は極度の緊張からなのか、朝昼と食べなくても空腹を感じなかった」といいます。ただ、暑い中で救助活動を行うなど、体力は使っているし、喉も渇く。でも水道は使えない……という状況で、一番困ったのはやはり水がないことだったそうです。夕方、救援物資を積んだ船が来るまでは、まだ稼動している自動販売機を見つけては飲み物を確保していたとか。』
出典:避難所のリアルな食料事情とは…豪雨の被災地を取材してわかった、1週間を乗り切る備蓄の大切さ
人間は、水と睡眠さえとっていれば、たとえ食べものがなかったとしても2〜3週間は生きられると言われています。
しかし、水を一滴も取らなければ、4〜5日で命を落としてしまいます。水は1人あたり1日3リットル必要といわれていますので、十分な量を準備しましょう。
食欲がない時に食べられるものをイメージして準備する
避難所生活では、かなりのストレスがかかります。
思ったほど食欲がでないことも考えられ、保存食でイメージしがちなカップラーメンなどは食べられない場合もあります。
そこで、食欲がない時でも食べられそうなもので、かつ、長期保存ができるものを用意するとよいでしょう。
例えば、熱を出して食欲がない時、おかゆやスープ、くだものなどは食べやすいですよね。
これらの食品で長期保存できるものは、パックご飯やアルファ化米、フリーズドライのスープ、くだものの缶詰です。
また、調理に必要なお湯を沸かすためのカセットコンロも用意しましょう。
カセットコンロは、パックご飯を湯煎で温めたり、アルファ化米やフリーズドライのスープにお湯を注いで調理したりするために必要です。
せっかく食品を用意しても、調理できなければ食べられません。ガスや電気が止まってしまった際には特に重要ですので、忘れずに準備しましょう。
また、甘いお菓子は少量で高カロリーを摂取できるのでおすすめです。あめやチョコレートなど普段から食べ慣れているお菓子は、非常時の心の支えにもなります。
支援物資に含まれにくいものを準備する
災害の規模や避難した地域によって異なりますが、被災後は少しずつ支援物資が届き始めます。
支援物資は、パン、おにぎり、カップラーメン、レトルト食品が多いようです。ど
うしても炭水化物の多い食事になり、タンパク質・ビタミン・ミネラル・食物繊維が不足して栄養が偏りがちです。
したがって、これらの栄養素を含む非常食を意識して準備しましょう。
タンパク質を摂取するためには、魚介類や肉類の缶詰、かつお節、充填豆腐や煮干しがおすすめです。
ビタミン・ミネラル・食物繊維は、野菜や果物に多く含まれています。フリーズドライのスープは、乾燥させた野菜が入っています。
ドライフルーツ、野菜ジュース、干し芋などもおすすめです。また、不足しがちな栄養素を手軽に補えるサプリメントや、バランス栄養食を用意しておくこともひとつの手です。
まとめ
非常食を準備する際は、避難所での食生活をイメージしながら行いましょう。
まずは十分な量の水を用意することが重要です。
人間は、水さえ飲んでいれば2〜3週間生きられると言われています。
しかし、水を飲まなければ4〜5日しか生きられないと言われています。それほどに水は大切です。
避難所生活ではストレスがかかり、食事が進まないことも想定されます。
食欲がない時でも食べられるものをイメージし、それらの食品で長期保存できるものを準備しましょう。
また、支援物資は炭水化物が多くなります。不足しがちなタンパク質・ビタミン・ミネラル・食物繊維を補える保存食を意識して準備しましょう。
この記事を読んだら、ぜひ実行してみてくださいね。
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