近年多発する自然災害とは?災害の種類と発生原因を解説!

自然災害とは?災害の種類と発生メカニズムを解説します!自然災害

大きな地震、それにともなう津波で、近年の日本では多くの尊い命が失われました。また、台風の猛威により、住む場所さえ失った方も多くいらっしゃいます。

このような自然災害の恐怖は、日本だけでなく、地球規模で起こっており、今後も更に続くと予想されています。

そのような中、私たちに出来ることは何かを考えることが必要です。

最低限の備えをしておくことは、もちろん大切ですが、まずは、自然災害の種類や、そのメカニズムを知ることで、防災意識をもってもらうきっかけになってくれたらと考えています。

これからその種類ごとに、詳しく解説していきますので、ぜひ自然災害に対する意識を高めていただけたらと思います。

日本で発生する自然災害の種類とその特徴

自然災害は、自然環境の急激な変化や、異常な自然現象により引き起こされます。

「天災」とも言われますが、その変化によって、人間の社会的活動に、様々な被害が生じます。近年増加傾向にある自然災害ですが、その種類ごとに解説していきます。

地震

地震
日本は、世界的にも地震国として知られています。そもそも、地震はどうして起きるのか、なぜ日本で多発するのか、そのメカニズムについて解説します。

地震が発生するメカニズム

一言で、地震が発生するメカニズムを解説すると、「地球を覆うプレートの動き」に、理由があると言えます。

地球の表面は、厚さ数十kmの岩盤で覆われています。その岩盤がいわゆる「プレート」です。

地球の全表面は、十数枚のプレートで包み込まれています。そして、その十数枚のプレートは、別の方向に、毎年数cmずつ移動しています。

それが理由で、プレート同士にひずみが生じ、それが限界に達した時の急激な動きが、地震の発生につながるのです。

地震の3つのタイプ

地震には、大きく分けて、「海溝型地震」「断層型地震」「火山性地震」の3つのタイプがあります。それぞれの仕組みを解説します。

「海溝型地震」が発生する仕組み

最初に海溝型地震が発生する仕組みを解説します。

まず、プレートには、2つの種類があります。それは、海底の大規模な火山活動によって作り出される「海洋プレート」と、大陸を形作っている「大陸プレート」

海洋プレートは一般的に、大陸プレートより冷たく厚く、そして重いのが特徴です。

「海溝」や「トラフ(浅い海溝)」というのは、海洋プレートが、大陸プレートの下に潜り込む際に、大陸プレートを巻き混んで、沈んでいく時にできるものです。

引きずり込まれる長さが、数mから数十mに達すると、耐え切れなくなった大陸プレートが、元に戻ろうとして跳ね上がり、その際に強大なエネルギーを放出して地震を発生させます。

これが、海溝型地震の発生メカニズムです。

「断層型地震」が発生する仕組み

次に、断層型地震ですが、これはプレートの境目で起きる、海溝型地震と異なり、プレートの中にある「活断層」と呼ばれる断層のずれによって引き起こされるものです。

「活断層」とは、過去200万年以内に地震を起こした断層のことで、ひずみエネルギーが蓄積しており、将来も活動することが推定される断層のことを言います。

プレートの運動によって、岩盤には大きな力が加わっており、その力で岩盤がずれていく。その動きが活断層を動かし、断層型地震が発生するのです。

この断層型地震は、人間の生活リアで起こることから、「直下型地震(内陸型地震)」とも呼ばれています。

「火山性地震」が発生する仕組み

3つ目の火山性地震ですが、その名のとおり、火山活動によって火山の地下にあるマグマの動きが、地殻に影響して発生します。

これまでの地震と異なり、前震や余震がなく、本震のみが発生することが特徴です。

揺れも、震度1以下のものがほとんど。しかしまれに、マグニチュード7クラスの地震も発生するので油断はできません。

マグニチュードと震度

地震が起きた際に、誰もが耳にする、「マグニチュード」と「震度」という言葉。

マグニチュードとは、断層運動等によって放出されるエネルギーの大小を数値化したもの。エネルギーが多くなれば、マグニチュードも大きくなります。

マグニチュードが、1増えると、地震波のエネルギーは、約30倍になり、2増えると、約1000倍になると言われます。

一方、震度は、ある場所における、揺れの程度を表します。ある場所における、揺れの程度を表し、同じ地震でも、地域や場所によって震度は異なります。

日本では、この震度を10階級に分類しています。

マグニチュードは「地震の原因の大きさ」を、震度は「地震の結果の大きさ」を表していると言えます。

本震と余震

地震は、「本震」と「余震」の2つに分けることができます。

大きな地震が発生すると、その付近で大きな地震より小さな地震が続発します。最初の大きな地震が本震、そのあとに連続して起こる地震が余震となります。

津波

津波
ありとあらゆるものをなぎ倒し、そのまま海へ引きずり込んでいく…津波の圧倒的なパワーとその仕組みについて解説していきます。

津波が発生するメカニズム

津波は、海底火山の噴火や、隕石の落下等によっても発生しますが、発生頻度が高く、被害が深刻なのは、海溝型地震によって引き起こされる津波です。

海溝型地震は、海洋プレートが大陸プレートの下に沈み込み、いわゆる海溝を作るのだが、海溝型地震が発生すると、沈み込んでいた海溝部分が隆起して、海水に大きなエネルギーを伝える。これが津波の発生メカニズムです。

津波の被害が甚大になる理由

津波の特徴は、高潮の波と比較するとわかりやすいと言われています。

台風や低気圧など、気象学的要因によって発生するのが高潮であるが、その特徴として波長が短いということです。長いものでも数百m程度ですが、津波の場合、数kmから数百kmにまで及びます。

被害が甚大になる大きな理由は、陸地に押し寄せる水の体積量が圧倒的に違うからです。

また、津波が怖いのはその大きさが地形に左右されることです。

リアス式海岸のように、海が陸地にV字型に切れ込んでいる地形の方が津波の波高は高くなり、さらに波が岸に近づくにつれ、パワーが一転に集中するため、被害が大きくなりやすくあります。

台風

台風
毎年夏になると、日本各地に大きな被害を及ぼす台風。

激しくち面を打ち付ける大雨と、人や建物を吹き飛ばす暴風はどのように生まれるのか、そのメカニズムを解説します。

台風が発生するメカニズム

ずばり、台風の正体は、膨大な「積乱雲」の集合体です。

まず、その積乱雲と、その発生メカニズムを押さえてみましょう。

台風が赤道付近の海上、つまりは、熱帯海域で多く発生するのがポイント。海面温度の高い熱帯では、上昇気流が発生しやすくなります。

上昇気流に乗った空気は、気圧の低い上空へと上昇し、気温が低下すると共に空気中の水蒸気が水滴に変わります。この水滴が集まって雲になるのだが、熱帯地域で発生する上昇気流は、秒速1~数mの速さで上昇し、空気をどんどん上空へ運んでいき、そして積乱雲が作られていく。

その積乱雲がどのようにして、台風になっていくのでしょうか。

実は、上空で水蒸気が水滴になる時に熱が放出されています。放出された熱は、周囲の空気を暖め、その結果周囲の空気も上昇し始めます。そして新しい上昇気流が、最初の水滴の集まりである積乱雲の周りに発生します。

その上昇気流によって、また海面付近の水蒸気を含んだ空気が持ち上げられ、どんどん積乱雲が作られ集まっていきます。

最終的に、たくさんの積乱雲が集まり、台風が発生するというメカニズムになります。

最大瞬間風速と中心気圧

ここでは、よく天気予報や報道で耳にする用語を解説していきます。

「風速」とは、風の速度を10分間測った平均値。それを、1秒間に進む距離m/s(秒)で表します。

「最大風速」は、その風速の最大値のことを、「最大瞬間風速」は、瞬間風速の最大値のことを言います。

また、中心気圧とは、台風の目の中心気圧を指すのではなく、台風のうち、気圧が最も低い場所のことを言います。

「暴風域」とは、台風の周辺で、平均風速25m/s以上の風が吹いているか、地形の影響などがない場合に、吹く可能性のある範囲を言います。

台風の強さと大きさ

気象庁では、台風の強さは、「最大風速」で区分しています。

最大風速54m/sを「猛烈な」
最大風速44m/s~54m/s未満を「非常に強い」
最大風速33m/s~44m/s未満を「強い」

また、台風の大きさは、「強風域の半径」で分類しています。

「強風域」とは、平均風速15m/s以上の風が吹いているか、地形の影響などがない場合に、吹く可能性のある範囲を言います。

・半径500km以上800km未満を「大型」
・半径800km以上のものを「超大型」

と区別しています。

【引用:気圧配置 台風に関する用語|気象庁

竜巻

竜巻
竜巻というと、よく、アメリカ映画の中に出てくる、日本では馴染みの少ない自然災害だと思いがちだが、最近では、日本国内における、竜巻被害のニュースは増加傾向にあり、もはや他人事では、済まされなくなっている。

これは、気象観測期の発達や、カメラ付き携帯電話の普及で、目や耳に触れる機会が増えただけではなく、「温暖化」といった、日本の気象の変化によって、竜巻が増えたという専門家の指摘も多くあるようです。

そんな竜巻のメカニズムも最近では、おおよそが判明してきているので、発生するメカニズムや、その種類などを解説していきます。

竜巻が発生するメカニズム

竜巻が発生しやすいのは、夏から秋にかけて、7月から10月までが極端に多くなります。

それは、年間を通して、最も大気が不安定になりやすく、竜巻が発生する条件を満たしているからです。

実は、竜巻の元となるものは、入道雲、いわゆる積乱雲です。

積乱雲は、地面が温められている時に、上空に冷たい風が吹き込むなど、地上と上空の温度差が激しくなり、大気が不安定になると発生しやすくなります。

同時に、竜巻も発生する頻度が高くなります。

積乱雲の中では、上昇気流と下降気流による対流活動が活性化しており、その上昇気流が対流活動により、激しい回転を帯びると、渦を巻く漏斗状の雲を伴う竜巻が発生していきます。

竜巻と突風の違い

竜巻と似たものに、突風があります。突風も竜巻と同じく、積乱雲から発生します。

「ダウンバースト」というものは、冷えて重くなった下降気流が、強力に地表にぶつかり、突風となって四方八方に広がるものをいいます。

一方、「ガスフロント」というものは、ダウンバーストの先端で起きる、小さな前線のことをいいます。

発生すると周囲には冷たい空気が流れます。私たちの生活に深刻な被害を与えないまでも、数十kmという広範囲にまで広がることがあります。

竜巻の種類

竜巻とひと言で言っても、いくつかの種類がありますので、その種類を紹介しておきます。

「多重渦竜巻」:複数の竜巻が同時に発生する現象

「衛生竜巻」:一つの太い竜巻を中心に、小さな竜巻が発生する現象

「空中竜巻」:渦が地面や海面まで伸びていない竜巻

「水上竜巻」:地面ではなく、海上で発生した竜巻

竜巻の強さ

竜巻やダウンバーストなど突風の強さを表すのに、「藤田スケール」を採用しています。

F0からF5にレベル分けされ、レベル5に近くなるほど、威力が強いことを示します。

「F0」
テレビのアンテナなど、弱い構造物が倒れたり、根の浅い木が傾くことがある。

「F1」
屋根瓦が飛び、ガラス窓が割れる。根の弱い木は倒れ、強い木は幹が折れたりする。

「F2」
住み家の屋根が剥ぎ取られ、大木が倒れたり、ねじ切られる。自動車が道から吹き飛ばされ、記者が脱線することもある。

「F3」
壁が押し倒され、住み家が倒壊する。汽車は転覆し、自動車は持ち上げられ飛ばされる。森林の大木も折れたり倒れたりする。

「F4」
住み家はバラバラになって飛散し、鉄骨造りでも潰れてしまう。列車が吹き飛ばされ、自動車は何十mも空中飛行する。

「F5」
住み家は跡形もなく吹き飛ばされ、自動車、汽車は持ち上げられ飛行する。数トンもある物体が、どこからともなく降ってくる。

【引用:日本版改良藤田(JEF)スケールとは|気象庁

火山

火山
火山の噴火に伴う災害、被害は、私たちの生活に広範囲に渡って被害を及ぼします。

噴火で出てくる物は、溶岩だけではありません。万が一噴火に遭遇したら、を想定し、火山から出てくる物の特徴を知っておきましょう。

火山の噴火について

ひとたび噴火が起きると、火山噴出物が火山から出てきます。気体の火山ガス、液体の溶岩、固体の火山砕屑物がそれらにあたります。

火山ガスは、主に水蒸気で、二酸化炭素ガス、亜硫酸ガス、塩化水素ガスなどを含んでいます。

溶岩は、地上に吹き出たマグマをいいます。マグマも流れるものと、ほとんど流れずに留まるものがあります。

火災砕屑物は、火口から飛び出してくる石や岩、風に乗って広がる火山灰のことです。

火山災害の種類

火山が噴火した際、どのような種類の災害が起こるのかを解説します。

「土石流」
土砂が水と混ざり、河川や渓流を流れる現象。細かな火山灰が堆積した斜面は水はけが悪く、少ない降雨でも土石流は発生しやすくなる。

「融雪泥流」
高温の火山噴出物によって、山肌の雪が急速に溶け、大量の水が土砂を巻き込みながら流れ下るため、土石流に比べて広範囲に影響を及ぼす。

「山体崩壊」
噴火に伴い、山の土壌が弱い部分が、大規模に崩れる現象。

「空振」
分かの際に発生する空気の振動。ガラス窓の破損といった被害を引き起こす。

火山灰について

火山灰は、私たちの生活のいたるところに影響を及ぼします。

特に気をつけなければいけないのは、健康被害です。肺が鼻や口から入ると喉に傷ができたり、ガラス質の先が尖った灰が目に入ると、眼球の表面が傷つき、角膜剥離や結膜炎などの症状が発生します。

溶岩流について

700~1200℃と非常に高温で、粘性が低い溶岩流だが、移動速度は速くないため、人命が失われるほどの災害になることは希だが、建築物が焼失したり、埋没するといった被害が発生します。

火砕流・火砕サージについて

火砕流は、溶岩の破片や火山ガス、火山灰が塊となって、高速で山の斜面を流れる現象です。

木や建物を根こそぎ倒し、下の地面を侵食するほどの破壊力です。

火砕サージは、火砕流上部の雲が高温の火山灰とガスになり、地形的な障壁も乗り越えて建築物や植物に着火していきます。

これら、火砕流や火砕サージは、その速度が時速約100kmと、噴火に伴う災害の中でも最も危険です。

そのため、噴火口や火山周辺の地形から、流れる範囲を予測しておく必要があります。

火山ガスについて

火山ガスは、その主成分の中に、毒性が強い硫化水素や二酸化炭素による窒息などで、死に至らしめる危険性があるものです。

空気より思い火山ガスは、風に流され、風下でも注意が必要で、吸った動物や人間が、その場で死亡することもあります。

その他の自然災害

日本で多発するこれらの自然災害の他にも、人々の生活に影響を与える災害が多くあります。

洪水

台風や暴風雨など長時間の大雨により、河川氾濫・堤防が決壊し住宅部まで水が溢れる洪水(外水氾濫)と、集中豪雨などで市街地の排水が間に合わず発生する洪水(内部氾濫)の2種類があります。

河川近くの住宅や、低地に住宅がある場合には注意が必要です。

高潮・高波

気圧の低下や、強風などが原因となって海面が上昇することを「高潮」、強風などが原因となり高低差の激しい波が押し寄せることを「高波」といいます。

台風が接近すると、10mを越える高波となる場合もあり、さらにこの2つが合わさり海岸付近に被害をもたらすこともあるので、注意が必要です。

土砂

発生の原因としては、豪雨や地震により斜面や崖が崩れたり、土砂や雨水が河川などに流れ土石流となるケースがあります。日本には山が多いため、台風時期には発生しやすい自然災害のひとつです。

お住まいの地域が、自然災害が発生しやすい土地ではないか、国土交通省ハザードマップポータルサイトで確認しましょう。

大雪

日本の北部シベリアから襲来する寒波は、日本海側の大雪をもたらし、交通機関、建物、人的に多大な被害を与えます。

交通機関の麻痺し、流通・人の移動が制限され、生活を脅かされるだけではなく、家屋の倒壊、除雪作業中の事故、落雪など、大雪の影響で人命を奪う可能性もあります。

まずは、自然災害を知ることで備えましょう

今後ますます、地球規模で自然災害が起こると言われています。

私たち一人ひとりが、自然災害に対する知識を持ち、最低限の備えや備蓄、そしてなにより心構えを持つことがとても必要になってきます。

自然災害の種類や、発生メカニズムを知ることで、少しでも防災意識をもつキッカケになればと思います。

自然災害についてもっと専門的な知識、過去の自然災害について知りたい方は、国立研究開発法人 防災科学技術研究所のサイトをご覧ください。

リアルタイムハハザード情報では、その時に発生した地震の「震源マップ」と「強震モニタ」で状況を知ることができます。また、近年発生した「平成30年北海道胆振東部地震」「平成29年(2017年)九州北部豪雨」「平成28年(2016年)熊本地震」などのレポートも閲覧可能です。

建築・不動産業界の新しい資格「自然災害調査士®」

自然災害調査士®
「自然災害調査士®」という資格を新設し、自然災害の被害を調査・鑑定するプロを育成しています。

昨今、頻繁に起こる自然災害による被害にまつわる問題を、専門的知識を持って適切な調査をする業務に従事する者(民間で活躍する自然災害家屋コンサルタント)としての位置づけを目的としております。 不動産会社、建築会社や工務店に勤務している方が多く取得しており、ご自身の業務に調査士の知識を役立てています。
自然災害
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