災害を陰で支える大きな存在。災害支援ナースについて紹介します

阪神淡路大震災を契機に、「災害看護」への取り組みが本格化したと言います。

1998年には、日本災害看護学会が創設され、災害活動に従事した看護者の実態や、今後の課題などに取り組み、災害時に活躍できる看護者の育成に力を入れてきました。

年々増え続ける自然災害に対し、ますますその存在が基調になりつつある看護者。

今や災害支援ナースと名称も定着していますが、実際にどのような活躍をしているのか、そしてどうしたら災害支援ナースとして活躍できるのか、詳しく解説していきます。

災害支援ナースとは

災害支援ナースとは、看護職能団体の一員として、被災した看護職の心身の負担を軽減し、支えるよう努めるとともに、被災者が健康レベルを維持できるように、被災地で適切な医療・看護を提供する役割を担う、看護職のことを言います。

大規模自然災害発生時には、災害の規模に応じて、災害レベルごとに定められた方法で、災害が発生した都道府県看護協会が、際が支援ナースの派遣調整を行います。

日本は自然災害が多い国でもありますし、テロや内乱は国内ではほとんど発生していませんが、都市化や人口の過密化などで、災害が起こる要因は昔以上に増加しています。

災害支援ナースが派遣される災害は、主に3つに分けられ、自然災害ですと、地震、津波、火山爆発、疫病など、人為災害ですと、テロ、内乱、事故、大型交通事故など、特殊災害だと、政治的要因による騒動、人道的緊急事態など、と定義されています。

これらの災害において、災害発生時の対応レベル(1から3)ごとに、どのように派遣されるかがが決まっています。

レベル1では、被災県看護協会のみで看護支援活動が可能なレベルで、派遣調整は、被災県看護協会が行います。

レベル2では、被災県看護協会のみでは困難、又は不十分で、近隣県看護協会から支援が必要なレベルです。

派遣調整は、日本看護協会となり、被災県看護協会及び、近隣県看護協会が被災支援ナースを派遣します。

広域支援対応の、レベル3になると、日本看護協会が派遣調整を行い、全国の都道府県看護協会が災害支援ナースを派遣していきます。

このレベルになると、活動の長期化が見込まれるので、各団体との連携も必要になってきます。

災害時における災害支援ナースの役割

災害支援ナースの役割は、ただ単に被災者のけがの治療を行うだけではありません。

被災者の心のケアも行うため、長期的に被災者の援助を行うという点で、活動の過程が多く分けて4つあります。

それぞれの過程において、災害支援ナースの役割を紹介します。

災害が発生して3日ごろまでを急性期といいます。この時期では、被災者の病院などへの受け入れ態勢の準備、軽傷者に対するケガの処置、中等度から重症患者に対する、気道確保や血管確保などの初期治療が主になります。

その他には、被災状況の調査や、二次災害の防止に努め、患者やその家族に対する、身体的・精神的な支援もおこないます。

災害発生から1か月から6か月までを、亜急性期といいます。

この時期になると、高齢者や障害や、子供に対する精神的な健康配慮を主に、巡回診療による心身の健康状態の確認と、環境・保健衛生の調査、指導、そして感染症の調査を行います。

災害後2年から3年は、慢性期といい、この時期まで治療や観察が必要なのは、慢性疾患や高血圧症、感染症にかかった被災者に対する、ケアが主なものになります。

中には、トラウマやPTSD(心的外傷ストレス障害)など、精神的疾患者のケアも必要な場合もあります。

災害から3年以降になると、静穏期といい、今後の課題、対応策の検討により、減災に向けた行動を起こしていくことになります。

被災地は、人が入り乱れることが多く、二次災害や二次被害も懸念されるため、迅速かつ適切に行動することが求められます。

このように混乱した中で、より多くの被災者、傷病者を救済するためには、それなりの経験や知識が必要になります。

実際にケアに当たる災害支援ナースには、初動手順を示した災害マニュアルが存在するようですが、災害支援ナースとして登録する際にも、条件があります。

最後に、この災害支援ナースとして登録するための、条件や手順を解説していきましょう。

災害支援ナースになるには

被災地において、傷病者を救助するためには、迅速かつ適切に看護を行えるだけの技術、豊富な臨床経験を持っていることはもちろんですが、体力や精神力、判断力、コミュニケーション力や、安全に対する自己管理力と、様々な能力が必要となってきます。

「被災者の役に立ちたい」という気持ちだけでは、足手まといになってしまう可能性もあるようですので、災害支援ナースとして、被災者に適切な看護を提供できるよう、自己研鑽が必要となってきます。

災害支援ナースとして登録を行う機関は、看護職として勤務している医療機関、または福祉施設の所在地にある都道府県看護協会です。

災害支援ナースに登録するためには、以下の条件が必要です。

・都道府県看護協会の会員であること
・実務経験年数が5年以上あること
・所属施設がある場合は、所属長の承諾があること
・災害支援ナースの養成のための研修を受講していること
・定期的に災害看護研修、合同防災訓練への参加ができること
・賠償責任保険制度に加入していること
・期間後に都道府県看護協会が主催する報告会に参加が可能なこと

これらの条件をクリアしていれば、災害支援ナースの養成研修の基礎編と実務編を、それぞれ1日または2日間受講します。

受講が完了すると、登録表などの必要書類を、登録している都道府県の看護協会に郵送します。

受理されると、晴れて災害支援ナースとして働くことができます。

まとめ

冒頭お伝えした通り、日本における災害の発生頻度は、年々増加傾向にあります。

それだけ、災害支援ナースの活躍の機会は増えています。

ただ、中途半端な覚悟では足手まといになることもあるので、そうならないための強い気持ちと、確かな知識や経験を積んで、日本の災害医療を支えていってもらいたいものです。

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