近年では毎年のように大規模な災害が起きていますね。もしもの時のために、非常食を備えておくことの重要性を認識している人は多いと思います。
ところで、「非常食」といえば、どんなものをイメージしますか?
おにぎりやカップラーメンなどを思い浮かべる人も多いのではないでしょうか。
非常時に食事ができることは大変ありがたいことです。
しかし、同じものばかりを食べていると栄養バランスが偏ってしまいます。
この記事では、非常時に不足しがちな栄養素や、非常食の上手な組み合わせで栄養バランスがとれる献立の例を紹介します。ぜひ参考にしてみてくださいね。
非常時に不足しがちな栄養素とは
非常時に不足しがちな栄養素は「タンパク質」「ビタミン」「ミネラル」「食物繊維」の4つです。
その理由は、支援物資がおにぎりやパン、お菓子などの「炭水化物」に偏りがちであるからです。
炭水化物は即効性のエネルギー源となるため、空腹を満たすことを重視する支援物資のほとんどを占めます。
被災地では、肉・魚・乳製品・野菜・果物などの生鮮食品が届かず、たんぱく質やビタミン、ミネラル、食物繊維が不足してしまうのです。
このような理由から、非常食を準備する際は、「タンパク質」「ビタミン」「ミネラル」「食物繊維」の4つが摂取できるものを意識しなければなりません。
不足しがちな栄養素を補う非常食の例
ここでは、非常時に不足しがちな「タンパク質」「ビタミン」「ミネラル」「食物繊維」の4つの栄養素を補える非常食の例を紹介します。
◯タンパク質
・魚介類や肉類の缶詰(さんまの蒲焼き、鳥の炭火焼き、シーチキンなど)
・かつお節
・充填豆腐
・煮干し
◯ビタミン、ミネラル、食物繊維
・フリーズドライの味噌汁やスープ
・野菜ジュース
・ドライフルーツ
・漬物
・干し芋
以上のような非常食が、不足しがちな4つの栄養素を補うことができるものの例です。
こうして見ると、非常時だけでなく日常的に活用している保存食品も多いはずです。
保存食品を定期的に消費して、消費した分を買い足しておけば、賞味期限を切らすことなく非常時の備えができます。
この方法を「ローリングストック法」といいます。
ローリングストック法を活用すると、普段の食事内容と非常時の食事内容のギャップを小さくできるメリットもあります。
この機会に食料庫を点検しておきましょう。
栄養バランスを意識した献立の例
ここでは、非常食を上手に組み合わせて栄養バランスが取れる献立の例を紹介します。
◯朝食
・パン(缶詰)・・・炭水化物
・野菜ジュース・・・ビタミン
・パイナップル(缶詰)・・・ビタミン、食物繊維
◯昼食
・アルファ化米・・・炭水化物
・さばの味噌煮(缶詰)・・・たんぱく質
・しじみの味噌汁(フリーズドライ)・・・ミネラル
・漬物・・・食物繊維
◯おやつ
・いちじく(ドライフルーツ)・・・ビタミン、食物繊維
◯夕食
・アルファ化米・・・炭水化物
・親子丼(レトルト)・・・たんぱく質
・みかん(缶詰)・・・ビタミン
上記の献立は主食、主菜、副菜の組み合わせを意識して作成しています。これをベースに少しアレンジすれば飽きのこない献立をつくることができます。
例えば、
・フルーツの缶詰→桃やミックスフルーツに変更する
・レトルト食品→牛丼やカレーライスに変更する
などです。
またドライフルーツは、りんご、みかん、キウイフルーツ、トマトなどたくさんの種類があります。
ぜひ一度、休日などに自分の好きな非常食の献立を考えて過ごしてみてください。
まとめ
非常時の支援物資はどうしても炭水化物が多くなり、栄養が偏りがちです。
特に不足しがちな「タンパク質」「ビタミン」「ミネラル」「食物繊維」の4つの栄養素を意識して取り入れる必要があります。
非常食を上手に組み合わせれば、栄養バランスのとれた献立をつくることができます。
この記事を参考に、自分に合った非常食の献立を考えてみてくださいね。
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