近年増えている自然災害ですが、集中豪雨や竜巻、大型台風だけでなく、落雷による被害も増えてきています。
私たち人は、家の中にいると、落雷による被害はありませんが、建物や家の中の家財はそういうわけにはいきません。
落雷なんて自分の家にはないだろうと、考えている人も多いかもしれませんが、万が一のために、どのような場合に、落雷による補償を受けることができるのか、また、被害を受けた際どういう流れで、請求したらいいのか、ポイントを解説していきましょう。
火災保険の落雷被害とは?
落雷による被害は、めったに起きないだろうと考えがちですが、だからこそ、落雷被害の事例を知っておくことはとても大切です。
・落雷でテレビの基盤がショートし、壊れた
・分配器に雷が落ち、電話機とビデオレコーダーが壊れた
・落雷で家具が燃えてしまった
・落雷で窓ガラスが破損し、室内の衣類が汚れた
などなど、落雷による家電製品の故障はよくあり得ることです。
雷が鳴った後などで、家電製品が動かない場合は、落雷による被害がないか、チェックしてみることをお勧めします。
また、落雷による被害は、建物はもちろん家の中の家財にも及ぶことが多いです。
火災保険に加入する際、補償の対象を建物と家財と選ぶことができますが、できるだけこの両方を補償の対象とすることをおすすめします。
保険金額の決め方
落雷により、保険金が支払われる事故が発生した場合に、保険会社が支払う保険金の限度額を、「保険金額」といいますが、この「保険金額」を決める上で、正しい「保険価額」を設定する必要があります。
この「保険価額」には、「新価」と「時価」の2パターンの考え方があります。
「新価」は、被害にあった同等のものを新しく建築、購入するのに必要な金額を言います。
「時価」は、保険金を受け取る際に、経年劣化分を差し引いた金額を言います。
例えば、落雷により冷蔵庫に被害があったとします。
購入当時約20万円の冷蔵庫を、買いなおさなければいけなくなった場合、「新価」で設定していれば、20万円相当の保険金が支払われます。
しかし、「時価」であれば、購入してから時間が経過していれば、その分を20万円から差し引いて保険金が支払われます。
最近では、「新価」を元に、保険金額を設定することが主流となっていますが、過去に火災保険の契約をした分については、保険価額の設定が「時価」になっている場合も多く、今一度確認してみることをお勧めします。
落雷被害の請求の仕方
それでは、実際に落雷による被害が起きた際、どのような手続きをしたらいいのかを確認しましょう。
火災保険の請求については、被害があればすぐに、保険会社もしくは保険代理店に報告をしましょう。
ただ、基本的に自分で申請を出した被害についてのみ、事故として扱われますので、破損した可能性があるものについては、全て報告することがポイントです。
スムーズに請求が進むために、チェックしておきたいポイントを解説しましょう。
破損した箇所の写真
実際に落雷被害に遭うと、多くの人は気が動転してしまいます。
家のガラスなどが割れたり、その掃除に追われたりと、まずは修復することに気を取られてしまいます。
しかし、火災保険の請求において大切なのは、被害の状況がどういうものだったかになります。
特に、家の中の家財については、すぐに片づけをしてしまいがちですが、事故直後の写真を撮っておくことをお勧めします。
もし、落雷によって窓ガラスが割れ、家の中の衣類が汚れたり、家具が壊れたりしていた場合、その証拠として写真を撮っておきましょう。
「事故直後にこのような状態だったのか」ということが、写真によってわかれば、その後の申請がスムーズに進みます。
修理業者の見積もり
事故直後の状況の確認が済んだら、次は、家電などの修理見積り、もしくは修理不能の場合は、買い替えの見積もりが必要です。
これは、保険会社が保険金を支払う際の、保険金額の参考になるものです。
被害が多い場合には、業者が来て被害を確認するまでに、時間がかかる場合があります。
これらの見積もりがないと、保険会社が支払う保険金の算出ができないため、被害の申請しておいても、保険金が下りるまでに時間がかかってしまいます。
落雷の被害が確認されたら、できるだけすぐに、業者への連絡をするといいでしょう。
まとめ
落雷による被害は、実は、季節に関係なく起こりうるものです。
しかも、突発的に発生するため、もしもの時には家計へのダメージも大きくなります。
火災保険に加入しておけば、そういった心配も少なくなりますので、今後火災保険を検討する人は、補償の対象を建物と家財を選択して、そして保険価額を新価に設定して、加入することをお勧めします。
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