企業向けの防災グッズは何が必要?メンテナンス方法まで一挙紹介!

防災

企業における、防災対策について意識をするようになったのは、2011年の東日本大震災以降のことでしょうか。

発生当時、被災地の各企業の防災対策について調査したところ、「ヘルメットを従業員に配布している」と答えた企業は3割程度だったといいます。

それから数年たち、企業の防災対策はどのように変化していったでしょうか。

日々の業務に追われて企業における防災対策は後回しになりがちですが、いつ起こるかわからない自然災害に備えて、防災グッズは何を揃えたらいいか、どれくらいの量を揃えたらいいか、どのようにメンテナンしていけばいいか、ぜひ確認して欲しいと思います。

企業に求められる災害時の対応

近年、インターネットの普及により、自然災害による被害が私たちの目に数多く飛び込んでくるようになりました。

各家庭でも、防災グッズの備えを行ったり、行政や自治体が作成しているハザードマップをチェックして、万が一に備えるといった防災の意識がとても高くなってきています。

それと同じように、私たちが働く企業においても、災害時に、どのような対応を取るべきか、何を備えとくべきかなど、企業が果たすべき役割をあらかじめ考えておくという傾向が強くなってきています。

過去の大震災の経験をもとに、どのような考え方で、企業が防災について考えているのか、そして、具体的にどのような防災グッズを揃えているかまでご紹介していきます。

従業員への対応

自然災害が起きた際、企業に求められる対応は2つです。

その1つは、従業員への対応です。

実際に、災害が発生して、公共交通機関が完全に麻痺した場合、帰宅が困難になった従業員を社内の安全な場所へ避難させる必要があります。

また、従業員が帰宅後、災害が発生したとき、従業員と連絡を取り、安否の確認やその後のやり取りを行う手段を確保する必要があります。

ですので、事業者はあらかじめ、従業員との連絡手段を確保しておく他に、従業員に対しても、それぞれの家族との連絡手段を複数確保するように、周知・徹底する必要があります。

具体的に使われる連絡手段ご紹介しますと、

・安否確認サービス
・各種SNS
・災害用伝言ダイヤル
・災害伝言板
・J-anpi
・スマートフォンアプリ
・公衆電話

など、多数存在しています。

会社においては、社員の数などにもよりますが、従業員どうしての連絡はもちろん、家族の安否確認の手段として、電話での通話以外の手段を、日頃のうちに広く周知しておくことが重要となります。

事業継続のための対応

企業に求められる対応のもう1つは、企業活動の維持と早期回復です。

最近では、BCPと言って、災害時でも事業を継続できる計画をあらかじめ考えておくという、防災活動が企業においても求められています。

東日本大震災後、事業拠点であるメインオフィスが被災した場合の代替えオフィスとして、バックアップオフィスを構える企業も増えています。

その他、企業の建物が従業員だけでなく、地域住民の避難所として機能する可能性もあります。

余震に備えて、しばらくは従業員の帰宅を規制したり、また、近隣の住民が避難してくると、ある程度の備品、備蓄品の準備が必要不可欠となります。

そういった場合に、一体何を、どれくらい備蓄しておくべきか紹介していきます。

企業に必要な備品とは

先ほど、災害時に企業に求められるのは、従業員への対応と、事業継続のための対応が大きなポイントであるとお伝えしました。

その2つの目的を達成するためには、企業内において備品や備蓄品を揃えておく必要があります。

一体何を、どれくらい備えておけばいいのか、ご紹介していきます。

72時間ルール

企業は従業員を3日間オフィスに滞在させる必要があると言われています。

これは、東京都が定めている「帰宅困難者対策条例」でも言われているのですが、災害発生後72時間のあいだ滞在させる必要がある理由は2つあります。

1つ目は、地震による二次災害が落ち着くまでに、最低でも3日間はかかるからです。

余震が続き、建物倒壊のリスクは続きます。その中で、帰路についたり、外出することで負傷する可能性は十分に考えられます。

もう1つの理由が、負傷者の救出や救助活動の妨げにならないようにするためです。

生存率が急落するのが、災害発生から72時間のデッドラインだと言われます。

この時間内に負傷者を助けることが、救出・救助活動においても目安とされています。

そうした、一刻を争うときに、負傷していない人が徒歩で帰宅などして出歩くると、救出・救助活動をさまたげることになりかねません。

さらに、帰宅中に被害に遭ってしまうと、自身が救助される側になり、被害者が増えることになってしまいます。

72時間を生き残るための備蓄品

それでは、72時間を生き延びることができる備蓄量は一体どれくらいでしょうか。

一番の生命線は、水と食料です。

水は、1人あたり1日3リットル。食料は、1人あたり1日3食。

災害食を選ぶ際は、日常的に食べられるものを選ぶほうがいいでしょう。後でお伝えしますが、通常の食事として食べることで、一気に入れ替えるというコストを削減することもできます。

次に、大切な備蓄品として、薬の備蓄はかかせません。また、オフィスの衛生環境整備のためにも衛生用品のストックは不可欠です。

非常用トイレは、1日に5回として1人あたり15回分。

トイレットペーパーは、1人1ロール。

その他、ティッシュペーパー、救急セット、総合薬、胃腸薬、解熱剤、歯ブラシ、タオル、毛布、生理用ナプキンなど、最低でもこれらを備蓄しておくといいかもしれません。

備品のメンテナンス方法

さきほどお伝えした、72時間を生き延びるための備蓄品ですが、一人分だけでもかなりの量になります。

それらの備蓄品の保管場所については、すべて倉庫などにまとめて置かず、社内全域に設定しておき、従業員には周知しておくことが大切です。

さらに、前もって従業員には、防災用品を配布しておくことで、ここの危機意識も高まり、実際に災害発生時の配布作業が軽減されるのでとても有効です。

また、食料などの備蓄品については、消費期限があります。

定期的にチェックしておく必要がありますが、それぞれの消費期限を記入したチェックリストを作成しておくことでいちいち備蓄品をすべて確認しなくていので、とてもお勧めです。

それでも、従業位の数にもよりますが、量もそれなりの多さになりますし、食料や水については、消費期限もあります。

そこで、それらの備蓄品を管理するための具体的な2つのポイントをご紹介します。

ローリングストック法

非常食や水を備えておく場合、3年や5年くらい長く持つ商品をまとめて買う、という考え方が一般的のようです。

しかしながら、これらには消費期限があります。いつの間にか消費期限を迎えて、最悪の場合、大量破棄をすることになりかねません。

そういった備蓄品の大量消費、大量破棄を防ぐための方法として、「ローリングストック法」というものがあります。その方法を順に紹介します。

まず、このローリングストック法では、ベースとなる3日分の備蓄品を揃えておきます。

そして、もう1日分多めに用意します。

1ヶ月に1度のペースで備蓄品1食分を食べる。その分を買い足して補充をする。

ちょうど1年で、最初に用意した4日分はすべて消費。買い足した12食分は、そっくり入れ替わります。

このように、備蓄品である食料や水を順次入れ替えていくことで、常に新しい備蓄品を保存することができます。

フードバンク

フードバンクという言葉を聞いたことがあるでしょうか。

フードバンクとは、「食料銀行」を意味する、社会福祉活動です。

1960年代のアメリカで始まった活動で、当時はスーパーなど小売店から破棄される商品、または、農家から出た余剰生産食料を、地元の境界に寄付する形で、貧しい人や路上生活者へ配布していました。

フードバンクに協力する企業側のメリットは、廃棄コストや環境負荷の削減ができるほか、廃棄コストや環境負担の削減が出来ることの他、社会貢献活動の実施にもつながることが挙げられます。

多くのフードバンクでは、缶詰などの加工食品や野菜、果物などの生鮮食品、米やパンなどの穀物などの寄付を受け付けています。

まとめ

災害が発生した際、企業側に求められる対応は、従業員の安全確保が第一です。

そのためにも、普段からいかに企業内に防災グッズが備えられているかがとても重要となります。

先程お伝えした、水や食料、薬などの必需品は、必ず手配が必要です。

そうした上で、防災を通した社会貢献にも取り組むことができます。

いつ発生するかわからないのが、自然災害です。

後々、後悔することのないように、企業防災の備品・備蓄チェックを定期的に行い、日頃からの防災意識を高めていきましょう。

建築・不動産業界の新しい資格「自然災害調査士®」

「自然災害調査士®」という資格を新設し、自然災害の被害を調査・鑑定するプロを育成しています。

昨今、頻繁に起こる自然災害による被害にまつわる問題を、専門的知識を持って適切な調査をする業務に従事する者(民間で活躍する自然災害家屋コンサルタント)としての位置づけを目的としております。 不動産会社、建築会社や工務店に勤務している方が多く取得しており、ご自身の業務に調査士の知識を役立てています。
防災
シェアする
自然災害調査士®

コメント