「家は一生の買い物」
とよく言われますが、購入して終わりではなく、長く住むために、メンテナンスが必要になってきます。
そのメンテナンスを怠ると、自然災害により大きな被害を受けたり、いろいろな不具合ができてきて、最終的に大きな出費になりかねません。
どのようなタイミングで、いくらくらいの費用が掛かるのか、あらかじめ知っておくことで、長い目で見ると、少ない出費で長く住み続けることが可能です。
家のメンテナンスの重要性をよく理解して、正しい対策を行っていきましょう。
住宅の劣化はいつごろから始まるか?
住宅がどれくらいの期間を目安に、メンテナンスをすればいいか、基本的な考え方をお伝えしましょう。
それは、耐用性と耐久性の2つのポイントです。
耐用性とは、使いやすい状態であり続けることで、実際にはまだ利用できるが、使いにくくなるということがポイントです。
次第に使いにくくなり、利用されなくなる時期までの期間を、耐用年数といいます。
もうひとつは、耐久性です。
耐久性とは、機能として、使い続けることができなくなることです。
例えば、家の外壁や内装のクロスが、見た目では変わってなくても、本来の機能が発揮できなくなることをいいます。
そのような状態になるまでを、耐久年数といいます。
この耐用年数や耐久年数は、どちらが長いか、どちらを目安にすべきかではなく、設備や部材など部位によって異なり、使い方によっても劣化の具合は異なります。
これから紹介する、劣化しやすい場所などにも、この2のポイントを参考にして、メンテナンスの時期などを、考えてみるといいでしょう。
劣化しやすい場所とメンテナンス費用
それでは、劣化しやすい場所について、いつ頃がメンテナンス時期なのか、チェックしていきましょう。
外壁と屋根
最も傷みやすく、メンテナンスに気を遣う場所が、外壁といえます。
外壁のメンテナンスを怠ると、屋根や壁の内部に雨水が侵入して、最終的に家の寿命を縮めてしまいます。
特に、外壁材の継ぎ目や、窓回りからの雨水侵入を防ぐための、コーキング部分を定期的に打ち換えることが大切です。
また、屋根においても外壁同様、定期的なメンテナンスが必要な場所です。
屋根のメンテナンスをする際、足場をかけて工事する都合上、屋根だけのリフォームだけで済ませるのは、もったいなく、外壁の塗装や雨どいの修理など、足場を有効活用できるメンテナンスをすることがおすすめです。
屋根や外壁の塗装、防水処理は約150万円ほどかかり、屋根材や外壁材の劣化状況によっては、大掛かりな葺き替えや取り換え工事に及ぶこともあり、その場合は約300万円ほどと、多額の出費になることもあります。
水回り
外壁や屋根に次いで、ほとんど毎日使う場所といえば、キッチン、浴室、トイレなどの水回りです。
エコキュートや給湯器は、約10年ごとに交換が必要になると、考えておいたほうがいいでしょう。
また、浴室や洗面所、キッチンやトイレなどは、旧排水管のリニューアルと合わせて、10年ごとの補修、20年ごとの交換が主です。
水回り設備をリニューアルするタイミングは、子供の成長や両親との同居、住人の暮らしの変化を踏まえて、生活動線の現状も考えて行うといいでしょう。
エコキュートは約60万円、水回り設備の交換は約200万円ほどかかります。
内装
もしお子様が男の子と女の子で、それぞれに個室を与えてあげたい、また、高齢になった両親と同居など、家族の成長や住人の変化に伴い、間取りなど、内装を変更することもよくあります。
単なる住宅設備の変更でなく、家の構造に直接かかわるだけに、綿密なプラント注意が必要です。
一番は生活動線をしっかりと考慮し、設計する必要があります。
壁と取り払ったりするケースは、建物の強度に影響がないかどうか、しっかりと検証、うち合わせを行い、安易な撤去工事とならないよう、十分留意しなければいけません。
間取りの変更などは、約100万円ほどの必要がかかります。
長く持たせるための対策
最後に、家を長くもたせるための対策として、半年から1年ごとに行える、家の各部分のチェック方法をお伝えしていきましょう。
このように短いスパンで、チェックすることで、万が一トラブルが発生していたとしても、早期発見に繋がります。
自ら普段の生活の中でチェックできるのは、外壁の継ぎ目に現れるひび割れ、クロスの汚れや剥がれ、水回りの水漏れなどがあげられます。
普段から目にする機会が多い、クロスや水回りはトラブルを発見しやすいでしょう。
しかし、外壁のトラブルは、ちょっと目を凝らして、時間をかけて見ていかないと、発見しにくいものです。
しかし休みの日や、時間があるときなど、少しずつでも異常がないかチェックするといいでしょう。
また、壁紙の張替えなどのリフォームを、大々的に行うよりは、こまめに清掃を行うほうが、手軽に手入れができますし、万が一リフォームをする際も、簡単に済む場合が多いでしょう。
普段からのお掃除で、家をきれいな状態に保てる工夫が、家を長持ちさせるポイントだと言えるでしょう。
まとめ
家の劣化は放置し続けると、家の寿命を縮めてしまうことがご理解いただけたでしょうか。
そして適切な処置をしないと、更に症状を悪化させてしまう場合もありますので、万が一異変に気付いたら、リフォーム会社や専門業者へ相談して、メンテナンスをしっかりしていきましょう。
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