罹災証明書とは?知っておきたい火災保険の支払い要件のポイント

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火災保険、地震保険を申請する際に、保険会社からの必要書類の一つとなっているのが、罹災証明書です。

普段の生活を送っていると聞くことのない言葉かもしれませんが、この罹災証明書があることで、火災保険の申請や、保険金支払いの決定がスムーズに進むことがあります。

いざという時の備えとして、この罹災証明書について、しっかりと理解しておきましょう。

罹災証明とは?

罹災証明書とは、災害を受けたことを証明する書類です。

大雨や強風・地震などの自然災害の場合には、市町村役場などの地方自治体が発行し、火災の場合は、消防署が発行します。

実際にどれくらいの被害があったのか、証明できるので、火災保険をはじめとする手続きに有利となります。

罹災証明書を申請できるケース

罹災証明書はどのような場合に発行されるのか、紹介していきましょう。

先ほどもお伝えした通り、罹災証明書が発行されるケースは2つです。

1つは、住居が火災被害にあった場合。もう1つは、住居が大雨、強風、地震といった、自然災害にあった場合です。

罹災証明書の申請先である、自治体や消防署に申請すると、専門の調査員が住居を訪問して現地調査を行っていきます。

発行には約1週間ほどかかります。

しかし、大規模な地震や大災害が発生した場合は、発行依頼が殺到することも考えられます。

調査について問題が生じた際や、発行依頼が殺到した場合は、発行前1か月以上もかかる場合もあります。

罹災証明書を申請するメリット

罹災証明書の発行を受けると、一般的に知られている、損害保険の申請以外にもいくつかメリットがあるので、紹介していきましょう。

・各種税金や国民健康保険料の減免
これは、罹災した住居の固定資産税や、罹災した人の国民健康保険料の支払いが罹災後一定期間、減額・免除されるという制度です。

そして、被災者生活再建支援金が支給されます。この金額については、罹災証明書に記載された被害の程度によって、受給する金額が変わってきます。

・住宅応急修理制度
これは、住居が全壊・半壊した場合に、住居の修理費用を国と自治体が一部負担してくれる制度です。

罹災証明書があると、被害を受けた住居を修復して、再び住むことができるようになるまで、優先的に仮設住宅や公営住宅に入居できます。

・災害援護資金
これは、自治体から無利息または年利3%で借入ができる制度です。

貸し付けの限度額は、上限350万円となっていて、所得制限もありますが、何かと支出が増えると思いますので、活用するのも一つの方法かもしれません。

雨漏りで火災保険を利用するには?

では最後に、台風や強風などで火災保険を利用するために、注意すべきことを紹介していきましょう。

一般的に火災保険は、火災や台風、豪雨などによる高潮、土砂崩れに被害が対象になっています。

しかしながら、台風や豪雨などで発生する水害に関しては、火災保険のタイプによって、カバーできる場合とそうでない場合があります。

特に注意すべきは、浸水被害や雨漏りによる被害を受けた場合です。

すでに加入している火災保険がある場合は、ぜひ支払い要件を確認しておきましょう。

支払い要件

まず、浸水被害における火災保険の支払い基準を確認していきましょう。

保険会社によってその基準は異なりますが、一般的に、支払いの要件として、

「建物または家財の時価の30%以上の損害」
「床上浸水または地盤面から45cmを超える浸水による被害」

となっています。実際に被害にあった際に、現場の写真をすぐに撮り、支払い要件を証明することがとても大切です。

台風や豪雨による雨漏りや吹き込みについても、注意が必要です。

一般的には、雨や雹もしくは砂埃などの吹込みや漏入による損害は、支払いの対象になっていません。

それは、雨漏りや吹き込みが、建物の老朽化が原因のことが多く、事故性が認められないからです。

しかし、火災保険では風災などの事故による損害をカバーしているものもあります。

風が原因による雨漏りの場合には、火災保険の風災補償で対応することができます。

具体的には、強風による屋根の損傷部分から雨漏りした場合や、配管の損傷による水漏れの場合、火災保険の支払い対象になります。

火災保険を請求する流れ

では最後に、火災保険を請求する流れを確認しておきましょう。

まずは何より、雨漏りの原因が火災保険の補償対象となっておく必要があります。

例えばこのようなケースは、支払いの対象になることが多いでしょう。

・「風災」による被害の場合
強風によって、瓦がずれてしまったり、屋根が破損してしまったりして、雨漏りが発生した場合に補償対象となります。

・「雪災」による被害の場合
大雨が降り、雪の重みで屋根や雨どいが変形して、雨漏りの原因となった場合に補償対象となります。

・「雹災」による被害の場合
大きな雹が屋根に衝突して破損し、雨漏りとなった場合に補償対象となります。

このように、補償対象となる場合はもちろんですが、自分で判断が難しい場合でも、損害が発生した場合は、できるだけ早めに保険会社へ連絡をしましょう。

その際のポイントは、雨漏りの原因となる災害が発生した、日時、原因をできる限り特定するために、当日の時間ごとの天気や風速、降水量などの記録を細かく確認しておくことをお勧めします。

保険会社へ連絡すると、必要な書類の提出が求められます。

主な書類としては、

「保険金請求書」
「罹災証明書」
「写真」
「修理見積書」

です。

その後、保険会社が損害鑑定人を派遣し、申請された内容が適切かどうか現場調査を行います。

鑑定人は、調査結果を報告書にまとめ、保険会社へ提出します。

その調査報告書に基づいて、保険会社が審査を行い、申請内容が認められると、保険金が支払われることになります。

まとめ

罹災証明書について紹介しましたが、いかがでしたでしょうか?

特に火災保険の利用については、多くのメリットがありますので、どこで発行できるかぜひチェックしておきましょう。

また、火災保険の補償内容については、いざという時に、利用できないことがないように、今一度内容を確認しておくことをおすすめします。

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