あなたのお住いの地域は大丈夫?土地と自然災害の関係について

自然災害

大雨や地震などが発生した場合、それが原因となって発生する可能性があるのが土砂災害です。

速度は早いもので時速20〜40kmで、土砂や押し流されますので、広範囲に被害が及ぶ可能性があるので、台風や大きな地震が発生した後は、この土砂災害に注意が必要です。

あなたのお住いの場所、職場などの付近の大丈夫でしょうか?

土砂災害は家屋への直接的な被害や、規模によっては人命を奪ったりと、大きな被害へと発展する可能性があります。

まずは土砂災害について知ることと、ハザードマップで危険な箇所を知ることから始めましょう。

また、土砂災害を知る上で重要なことは、その土地や、地盤など地質を知るということです。

同じ崖でも土砂の種類、高さ、樹木の映え方、過去の災害発生歴、補強工事がされているのか、などで大きく変わってきます。まずは、地質について説明します。

自然災害に強い土地・弱い土地

自然災害に「強い土地」と「弱い土地」というのが存在します。

台風や暴風雨などで、土砂崩れの災害ニュースをよく耳にすると思いますが、自然災害に「強い土地」と「弱い土地」というのがあると言われています。

その簡単な見分け方についてお伝えします。ポイントは「地形を観察」することです。

ポイント①高低差

住宅が密集している地域だと、建物で全体の地形がなかなか把握しづらいですが、一見すると平坦に感じられる地域でも意外と高低差が存在していたりましす。

周辺よりも低くなっている土地は、大雨のときなどに水が集まりやすいので、地盤が弱くなっているケースが多いです。つまり自然災害に弱い土地といえます。

雨が降ったあとは、よく大きな水たまりが出来る箇所がないか見てみましょう。

もしもそのような場所があった場合は、他より低い土地と考えられますので、地盤が弱くなっているかもしれません。

また、国土地理院のホームページでは、高低差を確認できますので、確認してみるのもひとつの方法です。

また一定の範囲の工程を3Dにして分かりやすく見ることできます。

ポイント②盛土エリアと切土エリアの見極め

下の図を見ると分かりやすいかと思います。

丘陵地に家を建てるとき、斜面を削って平坦にします。

これを切土といい、もともとの地面 を切っただけですので、地面は硬く締まっています。

一方、地面に土が付け足されて、平坦化されたものを盛土と呼んでいます。盛土は単に土を盛っただけですので元の地面より軟らかいです。

一般に造成地では切土と盛土の両方が施されることが多いのですが、盛土地盤はしっかりと締固めを行わないと雨などによって沈下することがあります。

稀に、いい加減な盛土をされてることがあり、盛土の中にがれきなどが入れられていると、そこに水がどんどん染み込み、地盤が緩んで強度を失ったり、盛土自体の重みで沈下が進みます。

そうすると、その上にのっている家も、同時に沈下することになります。

盛土エリアは自然災害に非常に弱い土地といえます。最低限、このような認識の持って日常的に地形を観察してみることも、『個々の防災をする』という意味では重要なことと言えるでしょう。

ポイント③過去に土砂災害・水害などの災害が発生したことがあるか

その土地では過去に、水害など発生した記録などはありませんか? もし発生したことがあるのであれば、今後も発生する可能性があるので注意が必要です。

また、一例ですが土地の名前に「竜」「蛇」「鶴」「谷」「袋」などが入っている場合は、過去に水害などの災害が起きたので、戒めのためそれを連想させるような土地名を付けている可能性もあります。

近年に、住宅地となり昔の土地名ではなくなるケースもありますので、気になる方は過去の地名を調べてみてもいいかもしれません。

土砂災害について

2017年の6月末から7月初旬にかけ、梅雨前線と台風5号の影響で北九州を始め、新潟、秋田など各地で記録的な豪雨が発生しました。

豪雨により、警戒される自然災害が、河川の氾濫、浸水、土砂災害です。

中でも土砂災害はすさまじい破壊力をもつ土砂が、多くの人命や家屋などを奪う可能性のあるとても危険な自然災害です。

土砂災害は、地すべり、斜面崩壊(土砂崩れ)、土石流などと分類され、地震や豪雨などが原因で発生する可能性があります。

近年でも、規模にかかわらず日本全国各地で多くの土砂災害が発生しています。

国土交通省のホームページで最近発生した土砂災害や対策について掲載していますので、ご興味のある方は下のリンクからご覧ください。

これだけ多く発生している土砂災害、ご自宅付近や職場、またはよく通る道路などで警戒が必要です。

崖や山、河川から離れているといっても安心できません。傾斜や規模など状況にもよりますが、速度は早いもので時速20〜40kmで土砂や押し流されますので、広範囲に被害が及ぶ可能性があるので、注意が必要です。

また、土砂災害への備えはまずは、お住いの自治体のハザードマップを確認しましょう。

下のリンクの国土交通省のホームページが提供している「各都道府県が公開している土砂災害危険箇所と土砂災害警戒区域」のページから、各都道府県の土砂災害に関する情報を閲覧することができます。

また各市町村でハザードマップのパンフレットを配布していますので、あらかじめ確認しましょう。

実際に台風、豪雨、地震が発生した際は、常に気象情報に留意し、土砂災害に警戒しましょう。

気象庁の「土砂災害警戒判定メッシュ情報」は、土砂災害警戒情報や大雨警報(土砂災害)等を補足する情報で、5km四方の領域(メッシュ)ごとに、土砂災害の起こりやすさをもとに定めた基準に土壌雨量指数等が達したかを判定した情報で、危険度の高まりを5段階で表示しています。

避難にかかる時間を考慮して、危険度の判定には2時間先までの土壌雨量指数等の予想を用いていますので、あらかじめこちらを確認することで危険な場合は落ち着いて避難することができるでしょう。

土砂災害発生事例(国土交通省)

各都道府県が公開している土砂災害危険箇所と土砂災害警戒区域(国土交通省)

土砂災害警戒判定メッシュ情報(気象庁)

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