あなたの家の外壁の塗り替えタイミングは?塗装の基礎知識を知ろう

あなたの家の外壁の塗り替えタイミングは?塗装の基礎知識を知ろう家屋の知識

年々増える自然災害において、建物の破損による被害も多く発生しています。

特に、外壁や屋根は常に雨風や暑さ、寒さにさらされ、傷みやすい部分でもあります。

その中でも、外壁塗装の劣化は雨漏りの原因や、シロアリの侵入など、被害が大きくなる可能もあり得ます。

上手にメンテナンスすれば長く持つ外壁ですが、何を目安に塗り替えればいいか、あまり知られていないのが現状です。

悪徳業者に高額のメンテナンス料を支払わないよう、また、自然災害で多額の修理代金を支払わなくて済むように、正しいメンテナンスの知識をつけておきましょう。

外壁塗装の塗り替えをする時期

自然災害が増えている日本において、家のメンテナンスはとても大切です。

特に、外壁や屋根は、常に雨風や暑さ、寒さにさらされていることもあり、傷みやすい部分でもあります。

その中で、外壁について解説をしていきたいと思います。

メンテナンスはいつしたらいいのか、時期や外壁の劣化状態などで判断できますので、しっかりとちぇくしていきましょう。

新築の場合

新築の場合、メンテナンスをすべきかどうかの判断は、最初に塗られた塗料の耐久度で確認します。

一般的に、新築時に外壁塗装に使われる塗料のグレードは、低いモノを使われている可能性が高いです。

家を建てるときに、家主が希望していない限りは、アクリル樹脂塗料という、最も耐用年数が短く価格も安い塗料を使われているようです。

逆に、グレードが高く値段も高い塗料は、フッ素樹脂塗料ですが、新築時にはあまり使われないのには理由があります。

家は、木やコンクリートなどの様々な建材を使って組み立てられています。

これらの建材は、加工された後も、湿度や温度、気圧などの影響を受けて、少しずつですが膨張や収縮をしています。

この現象は、築年数が経つにつれて収まっていきますが、グレードの高い、フッ素樹脂塗料やシリコン樹脂塗料は、施工した後に硬い塗膜が形成されるため、建てたばかりの膨張や収縮のある家には、塗膜が破れるリスクが高くなるため、使用されてないことが一般的です。

家の膨張や収縮が大きい新築時には、できるだけ安いアクリル樹脂塗料で、表面を保護しておき、それが収まったころに、シリコン樹脂塗料、フッ素樹脂塗料を塗装するケースが、ほとんどのようです。

この新築時に塗装されるアクリル樹脂塗料の、耐用年数は5年から8年ですので、新築時は5年後あたりで、塗装メンテナンスをすることがいいと言われます。

塗替え後の場合

一般的には、一度塗替えを行った家は、その次の塗装の時期は約10年後といわれます。

ただ、以前の塗装メンテナンスで使われた塗料のグレードを考慮する必要があります。

塗装に使われる塗料には、先ほど紹介したアクリル樹脂塗料、シリコン樹脂塗料、フッ素樹脂塗料の他にも、ウレタン樹脂塗料、ラジカル樹脂塗料と、いくつかの種類があります。

また、これらの他にも、特殊な機能を持った塗料も存在します。

それぞれ耐用年数が異なり、劣化するスピードも違いますので、塗装するタイミングにも違いが出てきます。

一般的に、アクリル塗料の場合は、5年から8年、シリコン塗料は、10年から15年、一番長いものは、フッ素塗料ですが、耐用年数が約20年といわれます。

このように、塗料の種類は、塗装メンテナンスの時期にとても深く関係するので、調べておくことをお勧めします。

また、もう一つ注意すべきことは、依然とそうした業者の施工の方法です。

中には、高圧洗浄や下地処理を省くような手抜き工事、塗料を既定の希釈率よりも薄める業者もいます。

元受けから予算がもらえなかった下請け業者が、少ない材料費と人件費で切り詰めて施工した場合も、完成後の塗装は本来の強度を発揮できません。

もちろん、耐用年数も短くなってきますので、注意が必要となります。

外壁劣化の症状

それでは次に、外壁の劣化の症状を紹介していきます。

築年数が経つごとに、外壁塗装には劣化が起きてきます。

メンテナンス時期を間違えないためにも、ぜひチェックしておきましょう。

築年数ごとの劣化症状

約1~2年つやがなくなる。
紫外線・雨風などによって塗装の表面にある
塗膜にダメージを受けている状態

約5~6年
チョーキング
外壁塗装の効力が落ちている状態

約6~7年
コケ・カビ・藻の繁殖
外壁塗装の効力が落ち、汚れが付着している状態

約8~9年
外壁・シーリングのヒビ割れ
外壁塗装の効力が落ちて、劣化が進行している状態

約10年前後
剥がれ、爆裂
完全に外壁の保護機能として効力が失われている状態

この築年数ごとの劣化症状は目安になります。

本来であればもっと保っていられた塗装の効果が、初期の施工不良によって、劣化症状が早く出てくる場合もあります。

施工不良の例

先ほどお伝えした施工不良ですが、新築時、または塗装時期が来て2回目の塗装時など、起こる可能性があります。

施工不良は築年数に関係なく、劣化症状が出ることがありますので、ぜひ施工時にチェックしていく必要があります。

・洗浄・補修などが不十分なまま外壁塗装が行われた
・メーカー規定を無視し、塗料を薄めて塗装された
・基本の3回塗りでなく、1、2回塗りで塗装された
・雨が降っている中で外壁塗装された
・塗料の乾燥時間を設けずに、重ね塗りされた
・塗装に適していない気温、湿度の中で外壁塗装された

上記のような、いわゆる手抜き工事が行われると、築年数とは関係なく劣化症状が現れ、メンテナンスが必要になってしまいますので注意しましょう。

まとめ

外壁のメンテナンスは、以前の塗装内容や、家の築年数によって、行うべきタイミングが変動します。

あいまいな知識ままだと、突然やってくる訪問販売業者に、騙されるとも限りません。

すでに戸建てにお住まいの方は、現在の外壁の状況や前回使用した塗料の耐用年数を、これから購入を考えている方は、どのような塗料を使っているかなど、ぜひご自身の物件を確認してみることをおすすめします。

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