VR技術を防災分野へ。災害のリアルを体験できる防災訓練を体験しよう

VR技術を防災分野へ。災害のリアルを体験できる防災訓練を体験しよう防災

私たちが住む日本では、数多くの犠牲者を出した阪神淡路大震災、東日本大震災の経験を経て、学校や企業、施設などで、防災訓練がより積極的に行われるようになりました。

その防災訓練を、より有効なものにするために、現在、テクノロジー活用の期待が高まっています。

東京消防庁は、「VR防災体験車」を多額のお金をかけて購入。

このVR防災体験車を大まかに言うと、映画館で最近採用されている体験型システムと、VRヘッドセットを組み合わせた車ですが、これだけの資金を使ってまで、防災意識を高めようとしている理由は明らかです。

1人でも多くの人が、災害を自分事として捉え、日々の生活に高い防災意識をもって過ごしていきたいものです。

防災とVR

VRとは、「Virtual Reality」の略で、人工現実感や仮想現実と訳されます。

限りなく実体験に近い体験が得られるということで、今や、様々な分野で活用されています。

主な分野としては、「スポーツ」「広告」「医療」がありますが、「防災」分野においても活用され始めています。

防災意識を上げるために、防災訓練の参加者を増やすという課題がありますが、災害の恐ろしさを、自分事としてとらえてもらうために、ただ防災訓練を呼び掛けても、防災訓練の参加には結びつかないようです。

そもそも人間は、潜在的にある防衛反応から、自分に災害は起きないだろうと思うクセがあると言われます。

これを、「正常性バイアス」といいますが、この正常性バイアスのせいで、私たちは大丈夫だと勝手に思い込んでしまいます。

それを食い止めるには、「家族に災害が起きたら?」などと、災害をイメージさせ、行動を変えるきっかけが必要です。

これに一役買っているのが、VR技術を使った製品になります。

それらの商品を紹介していきましょう。

VR防災、避難訓練に関する製品

2018年、東京消防庁は、「VR防災体験車」に、1億3000万のお金を投じました。

東京消防庁が保有する起震車の価格が、約4,000万円とされているので、かなり思い切った投資をしたといえます。

VR防災体験車

VR防災体験車は、VRヘッドセットをつけて、車両の荷台部分に設置されたシートに座ると、揺れたり、においや熱気が出てきて、災害現場をリアルに体験できるというものです。

同時に最大8人まで体験でき、映画館で近年採用されている、体感型上映システムのような移動車です。

体験型VR訓練ソリューション

VR体験車の他にも、レノボ・ジャパンが発表した、最新のVRヘッドセットを活用した、

「体験型VR訓練ソリューション避難体験VR」も、発売をされています。

ハードウエアとコンテンツの、パッケージで約70万円ほど。

また、Googleが開発したVR技術を採用したことで、これまでは頭を動かして、上下左右を見ることしかできなかったのに対し、ユーザーが前後左右に移動しても映像が追従し、ジャンプしたり、のぞき込んだりといった動きが可能になりました。

避難体験VR

更に、このVRヘッドセットはカスタマイズが可能で、避難訓練もリアルに近い形で体験できます。

例えば、一般的な設定は、ビル火災からの避難を想定した内容だが、建物内部のレイアウトを特定のオフィスや施設と同じものに変えたり、避難のルートの選択肢を追加したり、更には、津波を想定した避難訓練にカスタマイズも可能です。

また、広いエリアでの避難訓練を体験することも可能です。

このワイヤレスのヘッドセットを付けて、付属のコントローラーを捜査することで、距離をスキップすることが可能になります。

このように、より実際の災害の体験に近づけるように、コンテンツをカスタマイズし、実践的な避難訓練を、実施することができるようになることは、自治体や企業にとって、有効な選択肢の一つとなり得ます。

まとめ

いかがでしたでしょうか?

VR技術は、主にエンターテイメントの分野において、活用されている技術だと、思っていませんでしたでしょうか?

防災におけるVRの活用も、様々な改良を加えながら、日々進化してっています。

自治体や企業においても、これまでの火災訓練のような形でなく、VRを使った訓練になれば、より実践的なものになることは間違いないでしょう。

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