マイホームを購入するとき、または賃貸マンション、アパートを契約するとき、火災保険の契約は欠かせません。
自然災害も年々増えてきており、火災保険に助けられたという人も多いはずです。
しかし、火災保険の契約時には、引っ越しやその他手続きなどで、忙しくしているケースが多く、内容をしっかりと確認して加入する人が少ないという現状もあるようです。
もしかしたら、必要のない補償までつけて、保険料を払いすぎている可能性もあります。
そのようなことを防ぐためにも、火災保険について、基本的なことから、保険料を下げるポイントまで、解説していきましょう。
火災保険の基礎知識
火災保険は、専門用語もあり難しいと感じている人も多いでしょう。
しかし、そうやって営業の方にまかせっきりにしておくと、必要のない補償がついていたり、ご自身の環境に適した内容になってないこともあり得ます。
これが保険料の払い過ぎに直結しますので、まずは火災保険について、基本的なことをおさらいしておきましょう。
補償の対象
火災保険の補償を検討するときに、補償の対象になるのは、「建物」と「家財」です。
「建物」は、家の周りにある門、塀、垣根、物置、車庫など、その他の付属物も含まれます。
また、畳やふすま等の建具、電気、ガス、水道などの設備、ビルトインエアコンなども含みます。
「家財」は、建物に収容される家具、家電、衣類など、日常生活に使う動産をいいます。
業務で使用する什器、備品や、建物の外に出してある家財が対象になります。
建物の構造
保険料を決める際、建物の柱が何でできているかが、大切なポイントの一つです。
耐火建築の共同住宅であるM構造、共同住宅以外の耐火建築や、準耐火建築のT構造、木造住宅などのH構造があります。
同じ保険金額であれば、保険料が安い順で、M構造、T構造、H構造になります。
保険金の設定
火災保険の保険金額の設定も、保険料に大きく影響します。
この保険金額は、その建物の評価額で決まり、新築の場合は建物価格、中古住宅の場合は、地域と建物の構造、面積で計算します。
また、評価額には、「新価」と「時価」があります。
「新価」で保険金額を設定すれば、保険金額を上限に実損分の保険金が支払われます。
しかし、保険料が安くなるからと言って、2,000万円の建物に、1,000万円の保険金額しかつけていないと、全焼しても1,000万円の保険金しか受け取れません。
「新価」を基準に、過不足のない保険金額に設定することが大切です。
補償の内容
最後に、火災保険の補償内容をおさらいしましょう。
「火災・落雷・破裂・爆発」
台所からの失火で建物が焼失したり、ガス漏れで爆発、落下で火災などを補償します。
「風災・ひょう災・雪災」
暴風で屋根が飛んだり、窓ガラスが割れたときに補償します。
「水災」
ゲリラ豪雨で床上浸水したり、川が氾濫して家が流された時に補償します。
「外部からの衝突」
自動車が突っ込んで壁を壊したり、車庫入れに失敗して車庫を壊したときに補償します。
「水漏れ」
漏水で部屋が水浸しになったときに補償します。
「盗難」
空き巣に窓ガラスを割られたり、ドアを壊されたときに補償します。
「破損、汚損」
掃除機をぶつけて壁に穴をあけたときなどを補償します。
保険料を抑えるポイント
火災保険の入りすぎには注意が必要ですが、どうやったら、無駄なく保険料を省くことができるのか、そのポイントを3つご紹介します。
保険期間による割引
火災保険の保険期間は、最長で10年を設定できます。
保険期間を長期にして、保険料を一括払いにすると割引になります。
保険会社により、支払い方法や割引率は異なりますが、10年一括払いは、約15パーセントほど安くなるようです。
免責の設定で保険料下げる
免責金額とは、損害が発生した時に契約者が自己負担する金額です。
10万円の免責金額を設定しておくと、50万円の損害が出た場合、40万円の保険金を受け取ることになります。
預貯金などで支払える損害は、保険を使わないと考え、免責金額を設定することで、保険料を下げることも可能です。
補償内容で保険料を下げる
近年は、自然災害により、大規模な水災が増えています。
そのため、浸水やがけ崩れがある場所に家がある方は、水災補償は必須といえます。
水災補償は、建物も家財も30パーセントの損害、床上浸水または地盤面より45センチを超える浸水でしか保険気が支払われません。
このように、自分の家の立地で、補償が必要かどうかを考えて、不要な補償は外すという選択で、保険料を下げることも可能です。
保険会社によっては、補償内容がパッケージ化されており、補償の選択ができないものもありますので、自分に合った補償内容を選べる保険会社からの、見積もりを取ることが大切です。
まとめ
火災保険については、災害の増加による保険金支払いが増えているため、保険料が値上げになっていく傾向にあります。
また、契約できる保険期間も、どんどん短くなってきています。
災害に備える意味でも、火災保険の内容を知っておくことは、とても大切ですので、ぜひともこの機会にご自身の保険の確認などもしてみるといいでしょう。
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