建築業界で、取得できる「資格」ですが、何種類あるかご存じでしょうか?
私たちは普段は気にしていませんが、住む家、勤務している会社、通る道路、それらを作る際には専門的な知識と技術が必要とされています。
日本においては、東京オリンピック開催のために、建築ラッシュということもあり、建築業界への就職、転職も盛んです。
今回は、それら建築業界のなかで、注目されている資格について、スポットを当てていきます。
どのような資格が人気あるのか、どのような資格が難易度が高いのか、それらに合わせて、最近人気の資格は?ぜひチェックしてみましょう。
建築に関する資格
モノづくり大国である日本において、建築に関する仕事は将来なくならない仕事といっても過言ではないでしょう。
その建築の現場で、実務に携わるうえで必要不可欠かつ、役に立つものと言えば、「資格」だと言えます。
あまり知られていませんが、建築業界の資格というのは、実にたくさんの種類があります。
役に立つ資格といわれるものを一部、ご紹介しますと、
・技術士(建設部門)
・一級土木施工管理技士
・コンクリート診断士
・技術士(総合技術管理部門)
・一級建築士
などなど。
国家資格、民間資格と多岐にわたりますが、コンクリート診断士や、一級建築士などは、特に難易度が高いといわれます。
難易度が高いと言われながらも、どうして、多くの人が資格取得を目指すのでしょう。
資格を取得する理由
多くの人が資格取得を目指し、難易度が高い資格取得にも挑戦するのは、理由があります。
例えば、「一級建築士」という資格は、実際に役に立つ資格、難易度が難しい資格として有名ですが、この取得する一番の理由は、
「設計事務所の開設に必要」
「建築建設業の会社では必須の資格」
です。
とにかく、この資格を取得しておかないと、業界の中で仕事をすることができないのであれば、難易度が高くても取得する必要があります。
その他の理由としては、
「資格を持っていることで信頼になる」
「管理者として業務できる」
「報酬や転職に有利」
「ほかの資格取得に有利」
など、自己の成長、会社の成長に繋がるという理由で、取得する人も多いようです。
一級建築士以外の資格においても、同じような理由で取得する人が多いようです。
このように、建築業界で必要不可欠な資格ですが、近年では、国家資格の他、民間でも資格認定を行い、より時代のニーズに合った、技術の取得を促しているようです。
今後求められている資格
現在の日本では、東京オリンピック開催に向けて、競技施設の建設や、来訪者の宿泊施設の建設など、多くの建物の建設が行われています。
一方、昨今の異常気象をはじめ、台風や竜巻、集中豪雨や地震などの天災によって、建物への自然災害が増加しているという現状があります。
自然災害により、多くの建物が損害を受けていますが、この自然災害は今後も増加する傾向にあります。
そのような現状の中、必要とされているのは、建物への被害拡大の阻止と、建物損傷に対しての適切な調査修繕、そして、適切なメンテナンスによる建物の長期維持です。
これまで経験したことのなかった、自然災害による被害ですので、現状このような分野の専門家はほとんどいません。
自然災害によって損害を受けた家屋に対する被害状況の調査や、適切な診断は高度な判断能力が求められます。
もちろん、そのような専門家を養成する機関も存在していませんでした。
実際に、天災によって建物が損壊した現場では、前もって調査し、早期修繕をしていれば、甚大な被害へと繋がらなかったというケースも多く、自然災害の調査、診断が難航しているようです。
このような現状から、建築業界においては、これからさらに増加するであろう、自然災害に対する専門家の輩出が求められています。
自然災害調査士とは?
先ほどご紹介した通り、自然災害に対する被害を、調査、診断し被害を未然に防いだり、早期修繕を促すという専門家の育成が今の日本においては求められています。
このような時代の背景を受けて、一般社団法人全国自然災害家屋調査協会が、2016年4月1日から、
「自然災害調査士」
という資格の運用をスタートしました。
この資格が、建設、不動産、保険業界において、自然災害に対する明確な判断基準を持てる資格として、注目を集めてきています。
資格取得をしている業種
自然災害調査士は、自然災害による被害を、専門知識を持って調査し、調査内容によっては認定書の発行を行い、被害の修繕においては、具体的な活用支援を行います。
このように、自然災害調査士は、専門知識の適切な活用と共に、民間、企業、行政のパイプ役を担い、適切な施策の活用まで、幅広い活動に対応できる資格です。
ですので、この資格を取得する業種の方は多岐にわたっています。一部をご紹介すると、
・建築会社
・リフォーム会社
・工務店
・不動産会社
・保険代理店
などの業種の皆様が取得をしています。
さらに、この資格を取得している方が持っている資格を調べてみると、
・一級建築士
・屋根診断士
・外壁診断士
・土地家屋調査士
・不動産鑑定士
・宅地取扱主任者
など、今持っている資格の幅を広げるために、資格取得を行っている傾向があります。
実際の業務内容
実際に、自然災害調査士の業務内容を、簡単にご紹介します。
「火災保険申請のサポート」
自然災害により建物の被害を受けると、加入している火災保険の補償を受ける人がほとんどだと思います。
しかし、火災保険の申請手続きは意外と難しく、分かりにくいものです。
実際は、被害個所を確認し、それをもとに業者に見積もりを発注し、その書類をもって保険会社に申請を行います。
時には、保険会社から派遣された鑑定人の対応も必要となり、とても一人では難しいものです。
自然災害調査士は、それらの申請のサポートが可能になります。
「証明書発行のサポート」
自然災害に遭い、国のサポートを受けるためには、各種の証明書の発行が必要な場合があります。
罹災証明書はその一つですが、自然災害調査士は、その申請のサポートも可能です。
被災地に行かずとも、多くの情報をお伝えすることで、被害にあった方を支援することができます。
まとめ
いかがでしたか?建築業界で大切な資格取得について、人気ある資格、難易度の高い資格を紹介してきました。
また、自然災害の多発により、求められる資格も増えており、仕事に役立つ、生活に役立つものも多くあります。
より豊かな生活を送るためにも、このような資格について少しでも興味を持ってくれたら幸いです。
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